うざい薬剤師の特徴
いらない説明が多い
ときどきこの後輩は要領が悪いなぁと思うことがあります。
新人に多いのは、「説明が長い」、「時間がかかる」などです。患者のことを真剣に考えるあまり、すべてを伝えなきゃいけないと考えてしまっているケースです。
また、コミュニケーションスキルが乏しいと感じるときもあります。
調剤薬局では、インターネット上の評判を書かれることがあるのですが、やはりそういった人が、多くのご指摘を受けている印象です。
また、直接患者さんに指摘されることもあります。

薬剤師は医者の指示に従って薬を渡すだけでいいだろう!



説明なんていらん。書いてあるとおりに飲めばいいんだろう?
話す前に、患者さんが何を考えているのか?を読み取るスキルは薬剤師にとって必要なスキルだと思います。
そして、会話の中で適切な言葉を厳選し、適切なワードで服薬指導をする。これが要領の良い薬剤師です。
ただし、かなり難易度は高いです。



たったこれだけの薬を出すのに、なんでそんなに時間がかかるんだ!
服薬指導が上から目線(プライドが高い)
我々薬剤師は、医療の現場で患者さんの病気や症状に対して専門的な知識や技術を持っている自負があります。
しかし、一方で患者さんの生活や心理への配慮が欠けていることが多いのも実情です。
薬剤師はただ薬を出すだけではなく、薬の効果や副作用、服用方法や注意点などを丁寧に説明し、患者さんの不安や疑問に答える役割を担わなければいけないのですが、、現実はそう簡単ではありません。
様々な患者さんの個人的な事情や感情にも敏感に対応する必要があるのです。
例えば、高齢の方や子どもの方は薬の飲み忘れや誤飲のリスクが高いため、その対策を考え、相手の気持ちに合わせて励ましたりすることがあります。



病院でも個人情報を書いたのに、なぜ薬局でも同じことを言わなきゃいけないの?
他にも、重い病気や難治性の病気にかかっている方は精神的にも苦しんでいることが多いため、その方に合った言葉を選んだり、心理的なサポートを求められることもあります。
一方で、大多数の患者さんは待ち時間を少しでも減らしてほしいと考えています。このタイムマネジメントと患者さんの心情を把握することがかなり難しいのが実情です。
コミュニケーションがうまくない薬剤師も少なくないので、患者さんの期待に応えられず、世間知らずと言われてしまうのだと思います。
根掘り葉掘り症状を聞いてくる
とくに困るのが、患者さんが間違えた認識を持っているケースです。



これまでこのやり方で治療を続けてきたんだ。
なんで薬剤師に食事制限を偉そうに指示されなきゃいけないんだ!
ときには激高されることもありますが、医療情報というものは日進月歩で変わっていきます。薬剤は使い方を間違えると毒にもなりかねません。
誤った情報を盲信していることも少なくないですので、我々薬剤師は丁寧に説明を行い、少しづつでも理解を促していく必要があります。
近年、糖尿病が社会的にも認知されてきました。
一部の患者さんは、糖尿病は自制の甘さが主な原因と認識しているようで、



私を糖尿病といわないでほしい
という患者さんが増えている印象があります。
そもそも糖尿病は、インスリンの分泌不足や抵抗性などが関与している病態です。発病後には、血糖値をコントロールするために患者さん自身のセルフマネジメントが必要不可欠です。
そういった背景も踏まえて、食生活の改善とともに薬剤の特性を理解していただくことが有効なのですが、、



私に糖尿病という診断は付いていない!
これは予防のための薬だと医者は言っていたぞ!
と、間違って解釈してしまっている方もいます。
相手の状況や反応に応じて説明を試みるも、心を閉ざしている患者にはご理解をいただけない場合がほとんどです。
患者さんの認識が不足している中での、正しい服薬指導と生活習慣の改善は困難なのが実情です。
薬剤師は偉そうに思われる理由:外部環境の変化
2023年は製薬メーカーの不祥事等で、薬の供給が不安定になる事態が多発しており、薬が手に入らない事態が増えています。
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また、以前は薬の卸問屋さんが至急手配に対応してくれていましたが、今は働き方改革の影響など急配対応はなくなり、土曜日に休業する卸問屋さんも増えてきました。
そういった世の中の変化もあり、出来る限りの最善を尽くしていても、患者の希望通りには対応できない事も多いです。
しかし、薬剤が入手できないことに対して怒りの矛先は薬剤師に向きます。
場合によっては



何がなんでもこの薬剤を手に入れろ!!
と、医師から叱責される事もあります。
我々ではどうにもできないケースも多く、間に挟まれて辛いこともたくさんあります。
このように薬剤師業務をしていると、患者さんと顔を合わせている量に比例して問い合わせが増えます。
出来る限り良質な医療を提供していきたいと思いますので、製薬会社は早急に薬剤の供給不足を解消していただきたいです。
薬剤師はうざいと思われる理由を総括
我々薬剤師を取り巻く環境には、いろいろな考え方の人々がいます。
薬剤師として仕事をしていくからには、そういった環境に応じて問題解決をしていく意識が必要です。
患者の問い合わせには、何らかの疑問や不快な思いからくることがほとんどですので、それらを一つ一つ解消していくことで、よりよい医療に進んでいけるのではないかと思います。
薬剤師という仕事をしていると大変な思いをすることもありますが、やりがいを感じることもありますので、その内容については、以下の記事をご参照ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。今後も、薬剤師業務に興味を持つ方への情報発信を継続していきたいと思います。

